移転の際に原状回復費の予算も組もう
オフィス移転をする際、まず行なうことの1つが予算を組むこと。
その際に、必ず実施をする必要はあるものの、ついつい漏れてしまいやすい項目の1つが、原状回復工事の費用です。
具体的なイメージがつきづらい場合もあると思うので、具体的な金額を知って、目安をつけておきましょう。
そもそも原状回復とは?
原状回復は、オフィスを退去する際、元の状態に戻すことです。入居前の状態に戻すことが一般的ですが、入居時の契約内容によって詳細が変わることもあるので、契約を確認しておきましょう。
退去の際に原状回復することは、法律上で義務となっているため、基本的には避けることはできません。
相場はどのくらい?
では、具体的にどのくらいの金額がかかるのでしょうか。
入居時にどの程度工事を行なってきたか、床面積がどの程度かでかなり変わるので、目安として下記を参考にするといいでしょう。
全く造作をしておらず、大きな入居工事をしていない場合 → 2~3万円/坪
会議室やエントランスに造作物を工事した場合 → 5~6万円/坪
照明器具や空調を増設・移設した場合 → 8万円以上/坪
費用を減額できる可能性もある
とはいえ、見積もりをとってみたら、上記の費用よりもかなり金額が高い場合もあり得ます。その際、まずは契約書を確認してみましょう。
原状回復は、基本的には元の状態に戻すことを指し、義務となるのは契約書に記載されている範囲のみです。
ただ、もしかすると、契約にないアップグレード工事や、本来負担すべきでない共用部などの工事が含まれている場合があります。残念ながら、これは業界内ではよくあることです。
工事内容によっては、30〜40%程度費用削減ができる可能性もあります。
正しい知識を持って原状回復を実施しよう
オフィス移転は、そう何度も短期間で経験するものではないので、わからない部分が多くて当然です。ですから、正しい知識を持って、事前に準備して臨むことが大切です。
ただし、知識が浅いまま減額交渉をして、逆に費用が上がってしまうなど逆効果になった話を聞くこともあります。
まずは一度、適切な判断ができる第三者に見てもらうことがおすすめです。